The double

cotteの脳内日記

格闘

夫は無自覚だが

 

買い物下手である

 

数年前

新聞広告だったか

TVショッピングだったか…

 

唐突に和布団の上に敷く

マットレスを購入した

 

腰が少し痛くてさ

 

うん

わかる

 

 

毎日おつかれさま

買うがいいさ

身体は大切だ

身体は資本だ

 

しかしなぜか

購入したマットレスは

セミダブル

 

 

何故だ

隣の布団の半分ほどに

覆いかぶさるではないか

 

だって

シングルよりお得だったから

 

うんうん

1人でいい思いばかりじゃ

気が引けたのだね

家族思いだね

 

でもこのスペースの陣取り方は

他の者にとって寝づらいばかりである

 

しかも

このマットレス

とにかく扱いづらい

 

ぎゅっと密度が高く、重いわりに

ふにゃふにゃとしている

4つ折りに畳んでも

びよよんとまた元の大きさに広がってしまう

 

畳んだり持ち上げたり

部屋の掃除にも支障がでる

 

また腰痛のことを考えても

これに寝ると

身体が沈み

マットレスと身体がぴたっと密着し過ぎて

いいんだかどうだか

 

しかも密着度が高いので

背中が暑い

そして蒸れる

 

 

 

普通に和布団で寝た方が

腰にもいいような気がします…

 

と少し気を悪くしない程度に

アドバイスする

 

しばらくすると

きまり悪そうに

夫は

ほんとうだ。和布団だけで寝た方が腰が楽だ

とぽつりと言った

 

処分してね

そう伝えてから1年が過ぎた

 

未だ寝室に放置状態

 

これも夫のいつものパターンだ

 

ある日突然

わたしの変なスイッチがバチッと入ってしまった

 

わたしよりもはるかに

大きく重いマットレスを

 

うんしょ、うんしょとリビングにまで運ぶ

 

粗大ごみ代を払うのももったいない

 

包丁を取り出し

ざくざく切る 切る 切る・・・

切り分ける 切り分ける 切り分ける・・・

45Lのゴミ袋に押し込む 押し込む・・・

 

突然背後から

ぎゃーーーー!!!

と叫び声が聞こえる

 

学校から帰宅した息子だった

 

ふと顔をあげると

辺りはもう日が沈みかけていた

明かりを点けることも忘れ

暗い部屋で

一心不乱に包丁を握りしめている親を見たら

子どもも慌てることだろう

 

なに?!

なにか嫌なことでもあった?!

 

心配してくれてありがとう

なにもないよ

 

ただずっと放置しておいたことを

やっとこ片付けているだけ

 

ゴミ袋が6袋目になったころ

ようやく

マットレスは消えた

 

心なしか寝室も広く感じる

 

終電で帰ってきた夫は

この袋の山をみて

 

やはり息子があげたような声をあげるだろう